資産運用とライフキャリア

老後の生活資金や子供の教育費は、場合によっては数千万円ほどのお金が必要といわれています。日々の暮らしの中で、経済的な不安を感じることなく必要な時に必要な資金が確保でき、やりたい事や必要なことを諦めないですむようにするには、目の前の仕事を真面目に一所懸命にがんばることも大切ですが、資産運用という考え方も大切です。今回は、充実した人生を過ごす上でとても大切な資産運用とライフキャリアについて考えていきましょう。

資産運用とは?

資産運用といえば、金融資産の運用をイメージするのが普通だと思います。もちろんそれは間違った概念ではありません。2020年時点で日本は超低金利時代のため、銀行にお金を預けていてもほとんど増やすことができません。低金利の時代において、少しでも効率的にお金を増やすためには、金融資産の運用により、お金を増やしていくのはとても大切なことです。

しかし、経済的な自由を手にするためには、金融資産の運用のみでは十分ではありません。効率よく資産を増やしたいのであれば、自分という資産の価値を高め、現在の収入を増やし、投資にまわす資金を増やすことを考えましょう。人生100年といわれるこの時代を生き抜くためには、社会や企業に依存するのではなく、自らが主体となり自己の価値を高め、収入を増やしていくことが大切です。能力を高めながら効率よく資産を増やす方法について考えていきましょう。

資産運用の基本の基本

それでは、まずは資産運用を考える際の基本中の基本について確認しておきましょう。資産運用の基本は次の2つだと言われています。

  1. 複利効果
  2. 長期運用

です。この2つの基本を常にイメージしながら、自分のリスク許容度に応じた運用により、必要な資金を確保していくことになります。

複利効果とは、運用で得た収益や利息を再び投資することで、利息が利息を生んでふくらんでいく効果のことをいいます。そして、その複利効果を最大限に発揮するのが、長期運なのです。お金の運用でいえば時間をかければかけるほど、お金自身が働いて稼ぐ金額が増えていくわけです。短期間では大きな差がなくても、長期になると複利の効果が大きくなるのです。

金融庁のホームページでも、資産運用のシミュレーションが簡単にできるサイトが提供されていますので、興味がある方は是非一度試してみると良いでしょう。

金融庁のホームページ:資産運用シミュレーション

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html

ライフキャリアを描く

全ての人に共通する価値観として、誰しもが今よりも幸せになることを願っていると思います。もちろん幸せの概念は人それぞれ異なります。常に忙しく働くことができる仕事があることを幸せに感じる人もいれば、家族や大切な人とゆっくり過ごせる時間が持てることを幸せに感じる人もいます。

何をもって幸せか?

それは人それぞれです。しかし、自分にとっての幸せが明確になっている人はどれほどいるでしょうか?誰しもが幸せになりたいと思いながらも、日々の目の前の生活に追われて、「自分自身がどうしたいか?」「自分にはどんな人生が望ましいのか?」それをゆっくりと考える機会はあまり無いのかもしれません。

自分にとって相応しい資産運用を考えるためには、まずは自分がどんな人生を歩みたいのか、どんな人生なら幸せなのかを考えライフキャリアを描くことが大切なのです。

そして、自分の思い描くライフキャリアに応じて、自分自身という資産とお金という資産の2つの資産について考え、自分という資産の価値を高め、お金という資産を増やすことで、未来に向かって人生を満たされたものにできるのです。

自分自身を運用する

いまあなたが働くことで得ている収入はどのくらいですか?

あなた自身の価値を高めるという意識なく、ただ何となく定年退職まで働いた場合と、キャリアアップによってできる仕事の幅を広げ、自分自身の価値を高める努力を続け、それに伴い収入が増えた場合とでは、生涯で得られる収入の差ははかりしれなく大きく広がります。

もしも、いま何らかの事情で会社を辞めることになっても、あなた自身の資産価値が高ければ転職活動もスムーズに進めることができるでしょう。反対に、あなた自身の資産価値が低ければ、転職活動に苦労し場合によっては再就職先がみつからないというリスクも十分考えられるのです。キャリアアップは一晩で成しえるものではありません。日々の地道な努力があって初めて培われていくのです。

お金を運用する

自分という資産を高めることによって増えた収入を投資の元手にすることで、さらに資産を増やすことができます。

元本300万円で、その資金を元手に金融資産を使って運用した場合、リターンの年率が3.5%、毎月の積み立て額が5万円で20年運用したと仮定し計算してみましょう。20年間で資産はおおよそ2,300万円ほどになります。複利効果と長期運用により大きく資産を増やすことができるのです。

年率3.5%を得るためにある程度のリスクを取り、毎月5万円の積み立て資金を確保するには、自分自身という資産価値を高めながら収入を増やし、日々の暮らしを安定させ、余裕資金を作りだすこともとても大切なのです。

まとめ

自分らしい人生を歩むには、自分自身という資産の価値を高めることで収入を増やし、それを元手にさらに金融資金が増え、資産運用をすることで資産全体を増やせることが分かりました。運用は難しいという印象があるかもしれませんが、最近ではごく少額から投資を始められるサービスも充実しています。

運用に対する理解を深めることも、自分自身の価値を高める一つの方法となります。まずは気軽に少額からでも運用を始めてみてはいかがでしょうか。